【便利】戸籍謄本の取得方法と広域交付制度

相続手続きを進める上で欠かせない戸籍謄本。その取得方法について詳しく解説します。広域交付制度を活用することで、手間を省き、効率的に手続きを進めましょう。

戸籍謄本とは?相続手続きにおける重要性

戸籍謄本とは?

戸籍謄本とは、戸籍に記載された全ての内容を証明する公式な書類です。日本では戸籍制度に基づき、個人の出生、婚姻、死亡などの重要な情報が記録されています。戸籍謄本には、その戸籍に記載されている全員の情報が含まれています。これに対し、戸籍抄本は個人の情報のみを含みます

相続手続きでの戸籍謄本の役割

相続手続きでは、故人の法定相続人を確定するために戸籍謄本が必要です。例えば、故人が複数の婚姻歴を持つ場合や、養子がいる場合など、全ての相続人を明確にするためには、戸籍の全履歴を確認することが求められます。戸籍謄本はこのような複雑な情報を一元的に提供するため、相続手続きにおいて不可欠な書類です。

戸籍謄本の取得方法を詳しく解説

役所での取得手順

戸籍謄本を役所で取得する場合、まずは最寄りの市区町村役場に行きます。申請には、本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)が必要です。

役所に設置されている申請書に必要事項を記入し、窓口に提出します。手数料もその場で支払うことになります。通常、即日発行されますが、混雑状況によっては時間がかかることもあります。

オンラインでの取得方法

一部の自治体では専用のオンラインシステムを提供しています。申請には、電子署名や電子証明書が必要です。オンライン申請のメリットは、自宅から手続きが完了できる点にあります。手数料はクレジットカードや電子決済で支払います。

具体的には、自治体の公式ウェブサイトにアクセスし、戸籍謄本のオンライン申請ページに進みます。必要事項を入力し、電子署名を行います。その後、手数料を支払い、申請が完了します。通常、数日から一週間程度で郵送されてきます。

広域交付制度の活用法

広域交付制度とは?

広域交付制度とは、最寄りの市区町村役場で、他の市区町村の戸籍謄本を取得できる制度です。この制度を利用することで、わざわざ遠方の役所に行ったり、郵送手続きをする必要がなくなり、非常に便利です。

広域交付制度で申請できるのは、自分自身の戸籍謄本および直系尊属(親や祖父母、子どもや孫)の戸籍謄本に限られます。兄弟姉妹や、おじ・おばなどの戸籍謄本を請求することはできません。

広域交付制度の申請手順とメリット

広域交付制度を利用する際の手順は簡単です。最寄りの市区町村役場に行き、広域交付の申請書を提出します。本人確認書類を提示し、手数料を支払うことで、必要な戸籍謄本を取得できます。この制度の最大のメリットは、遠方の役所に出向いたり、郵送手続きを取る手間が省けることです。

広域交付制度の限界について

戸籍の広域交付制度はとても便利ですが、すべての戸籍を取得できるわけではありません。

①広域交付制度で取得できない戸籍類には下記のものが挙げられます。

  • 戸籍抄本・除籍抄本
    戸籍謄本・除籍謄本の一部事項のみを証明したもの。法改正により、本籍地でのみ取得可能となりました。
  • 戸籍の附票
    戸籍に記載されていない事項を付記したもの。本籍地でのみ取得可能です。
  • コンピュータ化されていない戸籍・除籍謄本
    一部の自治体でまだコンピュータ化が完了していない戸籍・除籍謄本。本籍地でのみ取得可能です。

②また、下記の請求は認められていません。

  • 代理人請求
    戸籍謄本・除籍謄本の交付は、本人からの請求に限られています。代理人による請求は認められません。
  • 郵送請求
    広域交付制度では、窓口での請求のみとなります。郵送での請求は認められません。

戸籍謄本取得に関する注意点とよくある失敗例

必要書類と手数料の確認

戸籍謄本を取得する際には、必要書類を事前に確認しておくことが重要です。本人確認書類がないと申請が受理されない場合があります。また、手数料も自治体によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

具体例として、運転免許証やマイナンバーカードが一般的な本人確認書類となります。また、戸籍謄本の取得手数料は全国一律で450円です(除籍謄本や原戸籍は750円)。役所での申請や広域交付制度を利用する場合も同じ金額がかかります。

申請時の注意点とよくある失敗例

申請時には、申請書の記入ミスや不備がないように注意することが重要です。例えば、氏名や住所、戸籍の所在地などの情報を正確に記入する必要があります。また、申請内容が不正確な場合、申請が受理されないことがあります。よくある失敗例として、申請書の記入漏れや、必要書類の不備があります。

また、本人確認書類の有効期限が切れている場合も、申請が受理されません。このような失敗を避けるためには、事前に必要事項を確認し、準備を整えておくことが大切です。

専門家の役割

日本相続知財センター札幌とは?

日本相続知財センター札幌は、相続に関する専門的な知識とサービスを提供する機関です。相続手続きにおいては、専門知識や手続きのノウハウが必要とされるため、専門家のサポートが重要です。同センターは、相続に関するさまざまな相談に応じ、適切なアドバイスや支援を行っています。

具体的なサービスとしては、相続手続きの進め方、必要書類の準備、遺産分割の方法などについての相談が可能です。また、上記の広域交付制度では取得できない範囲の兄弟姉妹やおじ・おばなどの戸籍もグループの行政書士法人での取得代行が可能です。相続に関する手続きがスムーズに進むようサポートします。

よくある質問とその回答

  • 役所での申請の場合、即日発行されることが多いですが、混雑状況や役所の処理能力により異なる場合があります。オンライン申請の場合は、数日から1週間程度かかることが一般的です。

  • 広域交付制度で取得できない範囲の戸籍謄本等については、該当する市区町村役場に直接申請する必要があります。また、郵送での申請も可能なので、事前に確認してください。

  • 広域交付制度を利用するには、本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)が必要です。詳細は各自治体のホームページで確認してください。

  • 戸籍謄本の取得手数料は全国一律で450円です(除籍謄本・原戸籍は750円)。役所での申請や広域交付制度を利用する場合も同じ金額がかかります。

この記事の監修者

一般社団法人 一般社団法人日本相続知財センター札幌 常務理事 成田 幹

一般社団法人 日本相続知財センター札幌
常務理事 成田 幹

2012年行政書士登録。2014年日本相続知財センター札幌 常務理事に就任。遺言・任意後見・家族信託などのカウンセリングと提案には実績と定評がある。また、法人経営者の相続・事業承継支援の経験も豊富で、家族関係に配慮した提案が好評。

無料相談はこちら

初回相談は無料です。どうぞお気軽にご連絡ください。

お電話の方はこちら

0120-750-279

受付時間 平日9:30〜18:00(土日祝日休業)