さまざまな業種から講演依頼をいただき、受講者は3万人を突破。
相続をめぐる不幸な家族をなくすために、だれにでもわかりやすい資料と言葉で正しい知識をお伝えします。
人生において「相続」はそう回数があるものではなく、初めて体験するという方がほとんどです。それなのに、専門家と呼ばれる人たちは専門用語を並べ立てて説明しますから、私の80歳の母のことを思い浮かべると、それではわかるわけがない。
私の母のような年齢の方に、何回も同じ説明をさせたり、専門家のところや役所などをたらい回しにさせたり、そういう精神的・肉体的・経済的負担を味あわせたくないと思ったのが、当センター設立に至る最初の想いです。
そこで私は、母でもわかるような資料を作り、わかりやすい言葉で正しい知識を理解していただこうと講座を始めました。気がつけば受講者は3万人を超え、さまざまな業種・業態からセミナーのオファーが来るようになりました。
当センターでは、お話を聞かせてもらえれば、それぞれに必要な専門家をすべて調整し、お客さまに対応するチームをつくるコーディネーターの役目を私たち相談員が担います。例えば私の母のような年齢で夫を亡くし、任せられる子どもがいない場合、一人で手続きを取り仕切るのは難しいですから、息子・娘の代わりにサポートする存在として当センターがあるわけです。
また、法律を知らないことで生まれる不幸というのも多々あります。ルールを分かった上で、いろいろな準備をしなければならないのに、何も準備をしないことによって、不幸な家族がたくさん生まれています。それを防ぐために有効な遺言は、制度はあっても日本ではまだ文化として根付いていません。ですから私たちは、公正証書による遺言や後見契約などを文化にしたいと考えています。
全国的に大きな問題になっている空き家対策など、年老いた両親に万が一のことがあっても安心できる準備のための啓蒙活動に力を入れ、相続をめぐる不幸な家族をなくすための対策を推奨することが、私たちの願いであり、強みでもあるといえます。
専務理事 相続知財鑑定士 鹿内幸四朗